屋外飼育に切り替えるタイミングは?

将来的に屋外での飼育を予定されている飼い主さんは「いつ頃から屋外で飼育できるのだろう…」という疑問をお持ちではないでしょうか?

一概に「生後○日齢になれば屋外飼育OK」と決めることは出来ませんが、まずは今までの(ブリーダー宅での)飼育環境に近い状態からの飼育を始めましょう。

子犬の生まれ育った(連れて来る直前の)環境が屋外飼育で、なおかつ気候条件が同等のエリアであれば子犬を迎えたその日から屋外飼育を始めても良いでしょう。

室内飼育環境下や冷暖房完備の犬舎などの屋内で生まれ育った子犬を屋外飼育に切り替えるには段階を踏む必要がありますので、最初はなるべく玄関などの飼い主さんが普段居ない場所で過ごさせるようにしましょう

切り替え方は日中は屋外で過ごさせ、夜間は屋内で過ごさせるなどして徐々に屋外で過ごす時間を増やしていくと比較的スムーズに移行出来ます。

春や秋(暑くも寒くもない時期)は短期間で切り替えが出来ますが、冬はさらに時間をかけて切り替えるようにしましょう。

また、近年は夏に子犬を迎えた場合の屋外飼育が危険となりつつあります。

かつては冷房設備がなくても直射日光を遮って風通しの良い犬舎(犬小屋)であれば特に問題なくお産と子育てが出来ていたのが、近年の猛暑が続く中ではそれが厳しくなってきたというブリーダーさんの声を聞くようになりました。

お住まいの地域の気候状況にもよりますが、いわゆる“猛暑”となるエリアで子犬を迎えた直後は屋外飼育を極力避けるようにして、成長後の屋外飼育については近隣の獣医師や屋外飼育をされている飼い主さんからお話しを聞いておくなどして判断された方が良いでしょう。

屋外飼育の注意点は?

「子犬の時期は室内で飼育して、大きくなったら屋外での飼育に切り替えよう」という考えはやめましょう。

子犬の時期にリビングなどの常に飼い主さんが居るお部屋で過ごさせてしまうと、屋外飼育に切り替えるタイミングを逃してしまいます。

気が付いたら「いつの間にか室内犬になっていた…」ということがないようにご注意ください。

今まで室内で過ごしていたのに、大きくなってある日突然飼い主さんの都合によって屋外飼育に切り替えられてしまった子は、多少なりともストレスを感じてしまいます。

また、その子の性格によっては屋外飼育に切り替えられたことに対して「飼い主さんに見放された…」と感じてしまうこともありますので、大型犬や中型犬を飼育される飼い主さんは将来のこともよく考えてから子犬を迎えるようにしましょう。

また、屋外で鎖やリードに繋いだ状態での飼育は屋外飼育にありがちな光景ですが、暴れて鎖やリードを絡ませるなどして身動きがとれなくなってしまう恐れがありますのでおすすめできません

放し飼いは当然ダメで、屋外飼育であっても基本はハウスがある状態(ケージ飼い)です。

ハウスの場所は、夏場は雨と直射日光を避けることができる風通しの良い場所に、冬場は雨と風を遮ることができる場所に設置しましょう。

とくに発情期を迎えた女の子(雌犬)は、野良犬(雄犬)との子供を妊娠させないように屋内(玄関等)に入れるなどの配慮も必要です。