犬はもともと肉食動物ですが、長い間人間と生活を続けてきたため現在は雑食性になっています。
しかしながら、犬と人間ではそれぞれが必要とする栄養量や栄養バランスが異なりますので、人間と同じ食事を犬に与えてはいけません。
また、人間の食べ物を与え続けることによって偏食を助長し、栄養バランスを崩してしまうケースもありますので、食の細い子(おもに小型犬)には注意が必要です。
もし愛犬に人間の食べ物を与える場合、まずは『無味無臭に近い食べ物』という点で判断し、基本的に刺激物・香辛料・塩分の多いものを与えてはいけません。
絶対に与えないでください!
人間の食べ物で絶対に犬に与えてはイケナイ代表的な食べ物は次の通りで、摂取量によっては死に至るケースもありますのでご注意ください。
- ネギ
- タマネギ
- ニラ
- にんにく
- 貝類(アワビ、サザエ、トリガイなど)
- スルメ
- 鶏や魚の骨(ペット用に加工されたものを除く)
- 生の豚肉(火を通してあるものを除く)
- アボカド(ペット用に加工されたものを除く)
- キシリトール
- チョコレート、ココア類
- カフェイン含有物(コーヒー・紅茶、緑茶、コーラなど)
なお、ドッグフードや犬のおやつ類の中には犬に与えてはイケナイ食べ物を加工もしくは原材料としたものがありますが、それらはあくまでも犬に悪影響を及ぼす要素や成分を排除した状態に加工されたものです。(上記で挙げた中では鶏や魚の骨を加工したおやつ類やアボカドを原材料としたドッグフードがありますね)
「ペットフードの材料として使用されている食べ物だから与えても大丈夫」と勘違いをして、素の状態のままで与えることのないようくれぐれもご注意ください。
なるべく与えないでください!
また、上記以外に食べ過ぎると健康状態に支障を及ぼす恐れがある食べ物はおもに次の通りです。
- ほうれん草
- レバー
- タコ、イカ
- 甲殻類(エビ、カニなど)
- 一部の貝類(アサリ、シジミ、ハマグリなど)
- 一部の魚類(淡水魚、青魚)
- 生卵の白身(火を通してあるものを除く)
こんなモノも要注意
牛乳
ワンちゃんの体質によって多少異なりますが、私たち人間が飲む牛乳には犬たちが消化不良を起こす要因となる成分が含まれているのでなるべく与えないようにしましょう。ペット用の液体ミルクや粉ミルクに関しては犬の体質に合わせて加工されているので問題ありません。
ミネラルウォーター
ミネラルウォーターは“硬水”と“軟水”に分類されますが、硬水には犬の体質に合わない成分が含まれているため与えないようにしましょう。軟水に関しては与えても問題なしとされていますが、勘違いして硬水を与えてしまう恐れもありますので愛犬には水道水を与える習慣を付けておいた方が良いでしょう。
ぶどう(レーズン)
最近になって生命に危険を及ぼす恐れがあると言われるようになった食べ物のひとつです。生のぶどうだけではなく、ドライフーズのレーズンも同様と考えられています。
ナッツ類
ぶどうと同様、最近になって生命に危険を及ぼす恐れがあると言われるようになった食べ物のひとつです。
いちご(場合によっては他の果物類も)
いちご自体の成分が犬の体質に合わないということではなく、いちごに付着した(残留した)農薬が危険とされています。国内で販売される果物の農薬使用量は海外のものと比較するとかなり多い傾向があり、人体に大きな悪影響を及ぼす可能性が低くても犬たち(特に身体の小さな小型犬)にとっては悪影響を及ぼす場合があります。実際、当店店長の愛犬にいちごをよく与えていた当時は嘔吐する頻度が高かったのですが、いちごを与えるのをやめてからは嘔吐の頻度が劇的に減りました。いちご以外にも農薬が残留していると思われる果物類は避けた方が無難でしょう。