おやつって必要なの?
ペットショップにはジャーキー、ビスケット、ケーキなどなどさまざまな種類のおやつ類が並んでいますが、おやつ類を与えることによって得られるメリットってあるのでしょうか?
少なくともメリットと言えるほどの利点はなく、強いて挙げるとすればトレーニングを行う際のご褒美に役立つくらいでしょう。
ただ、ご褒美を利用することなく成果を得るのが本来のトレーニングであり、そういった手法に頼るのは最初のうちだけにするよう心掛けましょう。
対してデメリットを挙げますと、やはり『偏食の助長』です。
特に食の細い子はドッグフードをあまり食べなくなることがあり、結果的に健康状態に影響を及ぼすことになりかねません。
ドッグフードのみの食事には賛否両論がありますが、栄養バランスが綿密に計算された家庭犬の主食であることは間違いありませんので、犬に必要な栄養素の知識がない飼い主さんであればやはりドッグフードに頼らざるを得ません。
なんて偉そうなことを述べてしまった筆者ですが、実は自身の愛犬にはおやつ類を与えることがあります…。
愛犬が大好物を喜んで食べている姿を見るとやはりハッピーな気分になれるのでついつい与えてしまうのですが、何でもかんでも与えているというワケではありません。
それでは、どんなものを与えれば良いのでしょうか…?
与えるならどんなおやつ?
かつては原材料が不明なものや添加物が含まれたものが多数存在しましたが、最近のおやつ類は添加物を含まないクオリティーの高いものが増えてきました。
これは私個人の主観ですが、市販のおやつを選ぶ際の判断基準は「私自身が躊躇なく食べられるモノ」が最低ラインで、実際にほとんどのモノは私自身が試食してから与えています。
ただ、どんなにクオリティーが高いおやつ類であってもドッグフードと同様で愛犬の体質に合わない場合もありますので、最初は少量を与えた上で便の様子をチェックするなどして体質に合ったものを選んであげましょう。
また、ほとんどのおやつ類は『成犬用』や『生後6ヶ月齢以上向け』なので発育途中の子犬に与えるべきではありませんが、一部のおやつ類(ガムなど)には『子犬用』や『生後6ヶ月齢未満向け』といったものも販売されていますので、もし子犬に与える場合は月齢に見合ったものを選んであげましょう。
市販のおやつ類以外ではキャベツやレタスなどの犬に与えても悪影響のない野菜類もオススメです。
ただし、子犬にいきなり生野菜を与えると消化能力が追い付かず軟便や嘔吐を引き起こす要因にもなりかねませんので、状況によっては茹でた状態や繊維を細かく刻んだ状態で与えた方が良い場合もあります。
しつけのご褒美
ご褒美として食べ物を与えるのであれば必ずしも市販のおやつ類である必要はなく、むしろ普段食べ慣れているドッグフードや野菜でOK。
室内で飼育されている子は飼い主さんが食事をする光景を見る機会が多いのでどんな食べ物でも食べようとしますが、屋外で飼育されている子はたとえそれが市販のおやつ類であっても普段食べ慣れていないものには警戒感を示すことすらあります。
私たちは「ご褒美=普段とはちょっと違う特別なもの」といった概念があるので、ご褒美に市販のおやつ類を与えてしまいがちです。
しかしながら、市販のおやつ類に慣らしてしまうと、それがご褒美として貰えるモノではなく単なる間食として習慣化してしまいます。
犬たちにとっては、たとえ普段食べ慣れているドッグフードや野菜であっても信頼する飼い主さんから貰ったものであれば、それが最高のご褒美となるのです。